有機生姜と地域の食材のコラボ
(~四万十産・山椒との出会い~)

有機生姜と地域の食材のコラボ
(~四万十産・山椒との出会い~)

商品開発

2022-08-24

①山椒農家・山岡さんの圃場にて。他にも柚子を栽培されている
②山岡さんの圃場から半家の沈下橋を撮影。
③アク抜き処理をした山椒。枝の除去が物凄く大変だった(汗)

 四万十野菜では、創業から自社での加工品づくりという目標を持っており、令和2年より高知県が主催する六次産業化

セミナーに参加しています。ここでは、六次化商品開発のプロ・中村新氏と、六次化商品アドバイス兼販売のプロ・

白田典子氏の指導を頂き、基礎の勉強をさせて頂きました。ここで、SOILの基本商品であるジンジャーハニーやガリが出来たという経緯があります。

四万十四里というコンセプトにおいて地元産にフォーカスする事は私たちSOILの使命です。一方、四万十町は東京

23区よりも面積が広大であり、84%以上が山林という自然の真ん中、その中に四万十川に注ぎこむ支流※とその川沿い

にできた集落に生産者と畑が点在しているという環境です。人知れずとなっている素晴らしい素材が山奥にあり、訪ねて

回る事が大変重要です。埋もれてる貴重な情報をお届けしていく事が使命とも感じています。

※四万十川に合流する支流の数は345本。全長196kmで流域面積も2186kmと 四国内で最長の川である。日本三大清流の一つであり、名水百選、日本の秘境百選にも選ばれる。四万十川を育む広葉樹林に、豊かな森の象徴であるヤイロチヨウが生育する。

SOILの目指すところは、「生活の中に生姜のある健康的な暮らし」であり、今回は、オリジナルの七味を生姜香辛料

として開発にするにあたり、地元原料として、半家(はげ)の山椒生産者・山岡さんを知人の紹介で訪ねて行きました。

 その際に、教わった気づきから生まれた試作品が「Cordial・Ginger &Citrus」※写真④

これは、中岡さんのお話の中で、山椒が実は柑橘類に属している、実の香りも山椒の粒の皮の成分であり、良く見ると

見た目もミカンっぽいとの私の中での大きな発見(常識なのかもしれないですが、、)がありました。

香辛料の本を勉強した経験のある方ならご存じでしょうが、生姜にも柑橘類の香りに属する「シトラール」という成分が含まれており、

香りの相乗効果が期待できるです。

さらに、私には気になる柑橘(果汁)がありました。四万十町の隣町である四万十市(旧・中村市、西土佐村)で栽培されている

酢みかんで、柑橘類は普通数十年で更新する必要がありますが、ぶしゅかんは百年以上実を付ける事から生命の木と地元で名づけら

れています。料理に清涼感を与える、スダチのような使い方をしますが、特に魚との相性が良いです。

四万十ぶしゅかんを取り寄せて味見し、私は間違いなく山椒と相性が良く、生姜に通じる一貫性を感じました。

商品開発でお世話になっている専門家の方からは、「ジンジャーハニーの兄弟商品を

別ライン商品として作るように!」という宿題が出ている中の事でした。

やはり、良い材料やアイディアに出会ったとしても、自分の中での準備というか、

何がしかの問題意識が存在していないと上手く反応できないとう事が皆さんにも経験があるので

はないでしょうか?

高知県では、毎年 「高知家のうまいもの大賞」という新商品(試作品でもOK)の品評会

があり、ヒットへの登竜門のようなイベントが存在します。2023年の加工品づくりに向けて

準備を進めている四万十野菜でも、今回初めてエントリーしております。

今回紹介させて頂いた、コーディアルと高知県産原料100%の七味の2品でエントリーです。

七味は昨年に完成しており、兄弟商品も試作出来ています。コーディアの兄弟商品も既に頭の中

では既にイメージが出来ています。人によって、商品開発の方法はつくる商品の内容や開発数の

ノルマ等によって様々と思われますが、私の中では「問題意識➡いい素材、いいアイデアに出会う➡何かしたくなる➡問題意識、、」

のフローのどこかで突然やってくるのがイメージかなと思います。

ただ、気に入ってくれるお客さんのいる商品を開発する必要がありますから、商品開発は本当に難しいと感じますね。

まず、自分のやっている事を知って頂く所から始めようという事で、ブログを開始したという事です(笑)

七味の開発エピソードをはじめ、なぜ商品開発始めたのか、商品づくりを通して何をしたいのか、など自身の取組みの振り返りと

自身の考えを整理し、自分なりに今後の道標になるように運営していければと思っています。

お時間がある時に、お立ち寄り頂けますと幸いです!